以後、自らの美術的素養の深さを生かして、当時無名だった
いわさきちひろ・
初山滋・
田島征三・
安野光雅・
堀内誠一・
長新太などの才能を発掘した。子供の絵と大人の絵が截然と区別されていた時代だったにも拘らず、児童書に
秋野不矩・
朝倉摂・
佐藤忠良・
丸木俊・堀文子といった当代一流の画家たちを起用したのも松居の見識による。作家に対しても、デビュー後さっぱり売れていなかった
寺村輝夫の原稿を二度も没にし「あなたが面白いと思うものを書いていいんですよ」と開眼させ、「ぞうのたまごのたまごやき」つまり後の大人気作『
ぼくは王さま』を生み出す手助けをした。