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「活字離れ」||書籍-LINK.com [05/27update]

活字離れ wikipedia|無料辞書

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活字離れ(かつじばなれ)とは、識字率が高い国や地域において、書籍新聞など”文字媒体”の利用率が低下することをいう。

◆ 概要
一般に識字率(文字を読み書きする能力を有する者の全体に対する割合)が上昇すると、活字媒体の利用率も上昇する。しかし、識字率が非常に高い値を維持し続けている国や地域においては、他メディアの躍進などによって活字媒体の利用率がある程度低下する場合があり、この現象を「活字離れ」という。
活字離れは、教育者や保護者が学生をはじめとする若者について、あるいは識者らが社会全般の傾向として、言語能力の低下、勉学意欲の減退など、知的水準が落ちていると主張するとき、その原因として挙げられることが多い。また「出版不況」の原因ともいわれる。活字離れはしばしば社会問題のひとつとされ、活字媒体を好まない者を否定的に断じるとともに、そのような者をいかに減らすかが話題となる。

◆ 活字離れの実情

◇ メディア接触時間調査
現代の先進国では様々なメディアが大衆に情報を提供している。活字離れでは他メディアの隆盛による活字メディアの衰退という意見もあり、他メディアの消費動向と活字メディアの消費動向の比較がしばしば行われている。
アメリカの市場調査会社GfK NOPの調査[外部リンク] Uncovers Who’s Tuning In, Logging On and Hitting the Books,GfK NOP,New York,June 15, 2005.によると、本と新聞、雑誌など活字媒体を読む時間は、調査対象30か国の平均が週6.5時間であった。活字媒体を読む時間の上位5か国は順にインド(週10.7時間)、タイ(9.4)、中国(8)、フィリピン(7.6)、エジプト(7.5)であり、下位5か国は順に韓国(3.1)、日本(4.1)、台湾(5)、ブラジル(5.2)、イギリス(5.3)となっている。
同調査ではテレビ視聴時間、ラジオ聴取時間、インターネット利用時間も同時に調べているが、活字媒体と明らかに競合しているメディアは存在しない。読書時間下位の台湾と上位のタイがインターネット利用時間の1位、2位であり、日本はいずれも下位である。タイ・フィリピン・エジプトはテレビ視聴時間の上位国でもある。日本と韓国はラジオ聴取時間の26位、29位となっている。
ただし、これらの比較では「平均値」同士を比較している面もあり、特にその内容に踏み込んでのデータ比較は困難である。以上のデータを見るだけでも、メディア間の接触時間比較では、あまり相関性がみられない。

◆ 日本
日本新聞協会経営業務部の調査[外部リンク] 新聞の発行部数と世帯数の推移」 日本新聞協会。によると、日本国内の新聞発行部数は1990年代にピークを迎え、その後は微減傾向となっている。
書籍・雑誌の販売部数もまた1990年代にピークを迎え、約10年間、販売部数も販売総額も漸減傾向にある。ただし、2004年の書籍販売は8年ぶりの増加となるなど下げ止まりのきざしはある。
こうした状況下において、日本では読書量に関するいくつかの調査が継続して行われている。
ただし三橋貴明によれば、インターネットを通じて活字に接している機会は大幅に増えているとされ、活字離れ論は新聞の発行部数減に危機感を覚えている新聞社によるキャンペーンだという。

◇ 読書離れと年齢層
1980年より年1回行われている『読売新聞』の読書週間世論調査[外部リンク] 読書週間 本社世論調査 本離れ懸念 世代で差」 読売新聞、2004年10月28日。[外部リンク] 読書週間 “本離れ”傾向変わらず…本社世論調査」 読売新聞、2005年10月28日。によると、1990年代後半以降、月に1 - 3冊読んだ人を1冊も読まなかった人が上回るようになり、無読率は50%前後を推移している。とくに50代以上の各年齢層では過半数が読書をしていない。
一方、20代の読書離れも指摘されている[外部リンク] 「1か月読書せず」49%、若者の本離れ進む』 読売新聞、2006年10月29日。。学生層の読書量減少は顕著で、1985年に1割だった無読率は2005年には4割弱へ増加し、また月4冊以上読んだ学生は4割から2割へ減ったという。一方、後述する全国学校図書館協議会では、青少年層向けの活字媒体(ライトノベルや良質な児童文学・ベストセラー小説)の流行により若者の活字媒体への関心は増加し、読書量も増大していると見ており、読売新聞の調査とは相反している。
1947年に始まった『毎日新聞』の読書世論調査によれば、2002年に調査開始以来最高となる59%の書籍読書率を記録し、雑誌読書率も84%に達した[外部リンク] 書籍 ・ 雑誌読書率(16歳以上)は過去最高、小、中、高校生の雑誌読書率は過去最低 ― 2002年版“読書世論調査”(毎日新聞社)の概要―」『出版教育研究所通信』No.2、日本エディタースクール、2002年6月13日。。なお2003年の調査では雑誌読書率が急落している鈴木道弘中本輝雄大漉実知朗滑志田隆[外部リンク] 第56回読書世論調査」 毎日新聞、2002年10月27日。

◇ 子供の読書離れ
社団法人の全国学校図書館協議会は『毎日新聞』と共同で、1968年より毎年1回、「5月中に読んだ本の冊数」という調査を行っている。
高校生の調査結果を見ると、1970年代の平均4.5冊から1980年代に上昇し、平均7.4冊(1984年1988年)まで達した。1990年代には低下傾向となったが、2000年代に入って急上昇し、波はあるものの2003年には平均8冊、2004年にも7.7冊という高水準を記録した。
小学校・中学校の児童・生徒の調査結果は長らく平均1 - 3冊の水準(小学生で1.5冊未満、中学生で2冊前後)だったが、2000年代になると高校生と同じく急上昇し、2004年調査では小学生で1.8冊、中学生で3.3冊という調査開始以来の高水準に達した。
逆に「5月中、全く本を読まなかった」いわゆる無読率は高年齢層ほど高く、1980年代後半から1990年代にかけては、高校生の約60%、中学生の約50%、小学生の約15%であった。しかし2004年調査での無読率は高校生42.6%、中学生18.8%、小学生7%と減少している。
学生の読書量が増加した理由については、一部の学校で読書の時間を設けられていることが挙げられる。

◇ 読書離れ
出版産業がピークアウトした1990年代半ばより、読書離れは大きな社会問題としてクローズアップされるようになった。
読書離れを「日本語の乱れ」や「考える力の減退」といった様々な他の現象と関連付ける言論が目立つ。「活字離れは若者の問題」という意識も強い。大学生の読書率・読書量の低下は進学率の高まりと入試の緩和が原因ともいわれるが、評論家や大学教員など知的エリート層を中心に初等・中等教育の劣化や学習意欲の衰退などの表れとする声が上がった。子どもの読書に高い教育効果を見込む保護者が多い[外部リンク] 親と子の読書活動等に関する調査」文部科学省こともあり、読書離れの解消を小中学校・高校の教育に期待する世論が形成された。その結果「朝の読書」運動などが広まり、50代以上の世代の無読率が高止まりする一方、小学生の読書量は2000年代に過去最高となった。
総務省統計局の社会生活基本調査[外部リンク] 社会生活基本調査」国立国会図書館によると、「趣味としての読書」の行動者率は1986年以降40%前後で推移しているが、1年あたりの平均行動日数は1986年の103日から2001年の85日へ次第に減少している(高齢化の進展により無読率の高い高齢者層が増加した影響も含む)。インターネット利用の普及などが活字離れにつながったというアンケート調査結果も出ている「インターネット白書2006」インプレス[外部リンク] クロス・メディア・リサーチ」日経リサーチ。これらの調査結果は「読書意欲はあるが、読みたい本が減った」という広汎に支持される意見を裏付けている。

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