人類は、有史以前から火を起こすなど積極的に摩擦や摩耗を利用してきた。しかしながら、
産業革命が本格化する
18世紀まで摩擦自体が学問として体系的に研究されることはほとんどなかった。
1965年に
イギリスでまとめられた摩擦や摩耗による損害を推定した報告書(
ジョスト報告)の中で、ピータージョストは適正な潤滑を行なえば51,500万ポンドの節減が可能であると報告し、摩擦摩耗潤滑の技術の重要性が認識されるようになった。これが
トライボロジーの始まりとされることもある。
しかしながら、理論研究こそ最近まで行われなかったものの、人類が試行錯誤しながら潤滑油を作って来た歴史は非常に古い。
古代エジプトでは、石像を動かすのに
オリーブ油が用いられたことを示す
壁画がある。現在主力である
石油系潤滑油のほとんどは、
油田が発掘された19世紀後半以降開発されたが、BC400年代の
ヘロドトスの「歴史」には石油の精製法とその利用方法が記載されている。旧約
聖書にも石油についての記述が見つかることが知られている。