金葉と詞花は、第五、第六勅撰和歌集で、その命名の義も構成も、全く同じである。古今以来、二十巻という勅撰集の慣例を破り、羈旅・哀傷・神祇歌を省き、恋歌を二巻に縮めた素朴な構成だが、その分選歌には厳しく、珠玉の詞華選といった感じである。
『詞花集』と『金葉集』との違いでもっとも顕著なのは、『金葉集』の近代重視に対し、『詞花集』では、最多入集歌人が
曾禰好忠(17首)・
和泉式部(16首)であることが示すとおり、中頃(
後拾遺集時代)の歌人を重視する方針をとる。一方、当代の歌人については同一歌人を極力避け、原則的に一人一首とした(わずかな例外は、当然なことながら崇徳院と顕輔)。