持明院統の天皇による勅撰集では『玉葉集』に次ぎ、完成された京極派の歌風を継承する。前期京極派の庇護者兼主将、
伏見院(85首)と
永福門院(68首)を筆頭に、上位入集歌人は花園院(54首)・京極為兼(52首)・
藤原為子(39首)の順に並ぶ。花園院のほか、
後伏見院・光厳院・
徽安門院ら後期京極派の代表歌人も30首以上の入集を果たした。なお前代歌人では
紀貫之・
俊成・
定家・
後鳥羽院らが勅撰集の慣例に沿って尊重されている。
玉葉・風雅は共に清新自然な風体を特色とするが、風雅集においてその純度は一層高く、繊細な自然観照と深沈な心境の描写を本領とし、南北朝の乱世に生きる人々の感慨を映している。閑寂な境界を現出した冬歌や、内省的な述懐歌に秀歌が多く、恋歌にさえ孤独な哀感が漂う。